桐たんすに込められた想いを大切に

民芸箪笥ローボード

 二つ重ねの民芸箪笥を平置きにしてローボードにアレンジしました。

 お客様のご自宅には立派な蔵があり、代々続いてきた由緒あるお宅でした。
 今回その蔵も含め自宅を改築することになったのですが、蔵の中に限らず自宅の中にも古い箪笥がたくさんあり、代々引き継がれたものなので全ては無理でも幾つかは残したいということで今回の再生に至りました。

 お客様は洋裁をしており、布生地や道具類を収められてインテリアにもなるようにと、数ある箪笥の中から比較的状態の良かったこの民芸箪笥をローボードにすることにしました。

 再生内容としては平置きした時に高さが同じになるようにすることと、一つの引き出しを扉にするというものでした。

 完成した箪笥を見たお客様は、こんなにも綺麗になるものかと大変驚いて感動されていました。新居を拝見すると、新居にもかかわらず要所要所に再生された家具類があり、古いものを大切にする気質をお持ちなのだなぁと感心いたしました。
 新しいお宅と再生された家具達とともに新しい時代を築かれ、今後も末長くそれらともに時代を紡いでいって欲しいなと僭越ながら思いました。ありがとうございました。
 
【寸法】 W:1720 H:530 D:410(mm)
【塗装】オイルステイン着色、オイルワックス仕上げ