桐たんすに込められた想いを大切に

三つ重ねから北欧調チェストと小袖箪笥

 およそ60年前に加茂で作られた三つ重ねの桐たんすから、北欧ビンテージ調チェストと小袖箪笥にアレンジしました。

 亡くなられたお母様の形見分けとして、二種類の箪笥に生まれ変わりました。引き戸のある上台を北欧ビンテージ調チェスト、中台・下台を小袖箪笥に。それぞれ置かれるお宅に合わせて、意匠と塗装を変えた再生は形見分けならではです。同じ箪笥から和風と洋風にと変貌した姿は再生の醍醐味を感じます。

 北欧調チェストの方は上にテレビを載せる可能性があるということで内側から補強を入れました。

 箪笥をひっくり返すと地板の裏側に加茂タンス組合検品の判がありました。同じ産地で作られ、60年の時を経て再び手を加えられ、再生されて第二の人生を歩むこの箪笥には、とても感慨深いものを感じます。ありがとうございました。

【寸法】北欧調チェスト W:890 H:750 D:410(㎜)
    小袖箪笥 W:890 H:1200 D:410(㎜)
【塗装】オイルステイン着色、オイルワックス仕上げ