桐たんすに込められた想いを大切に

婚礼箪笥からアンティークチェストに再生

 元の箪笥は2竿の婚礼箪笥のセットでした。お客様自身の婚礼箪笥でしたが、ご自宅のリフォームに併せて箪笥を再生して欲しいというご依頼でした。

 取手をアンティーク調のカップハンドルに替えて2種類のチェストに再生しました。

 昇り箪笥の中台、引出し4杯は脚を付けてチェストに。

 下台は、もともとの四方丸という角が丸いデザインの箪笥でしたのでそれを生かして新たに天板を丸めてコロンとかわいらしく。また、台輪を無くして宙に浮いた印象になりました。さらに、TVを上に置いても良いように天板を補強し、引出し上段は補強を避ける加工をしています。

 十数年前までは嫁入り道具として桐箪笥を持つことが慣習でした。時代が変わり、住環境も変わり、婚礼箪笥の慣習も変わりました。

 でも変わらないのはその箪笥に込められている想いと、桐箪笥の持つ絶対的機能性です。今の住環境に適応させることが出来るのが桐箪笥の最大の魅力であると考えます。ありがとうございました。

【寸法】
中台四つ脚チェスト
W:1060 H:800 D:450 ㎜
下台チェスト
W:1060 H:555 D:450 ㎜
【塗装】
オイルステイン、オイルフィニッシュ