時代金具のたくさんついた桐の小箪笥です。全体にひどく虫食い跡がありました。この虫食いを全部キレイに直すと、ほとんど元材が無くなり、直すよりも作った方が安いし早い。ということをお客様に納得していただいた上で、主に前面だけキレイにして、引出しとして使用に耐えうる修理だけを施す。ということになりました。
幸い金具はすべて揃っていて、状態も良く、再利用可能でした。また、本体の材も厚く、虫食いだらけではあるが剛性や直角は保たれていたので作業は比較的しやすかったです。
前面の虫に喰われた部分を取り除き、新材に交換。古材の色に似せた塗装を施し、金具も磨いて錆止めと再塗装、そして取り付けて完成です。
【寸法】W:540 H:500 D:280(mm)
【塗装】オイルステイン着色、オイルワックス仕上げ