三つ重ねの総桐箪笥からチェストとベッドサイドチェストの2種類に再生されました。
お客様のお母さまの嫁入り道具であったこの箪笥は熊本にありました。ご実家の整理に併せての再生依頼でした。お客様も大阪に在住で過去最遠方の再生事例になりました。
遠方ではありますが、メール等で綿密に打ち合わせをして再生に取り掛かりました。
チェストの構成としては、中台の開き戸を中心に上台の三ツ割だけを重ね、四つ脚と特製の木製引手を付けました。
ベッドサイドチェストは下台から材料を取り、一から設計して製作しました。天棚板が片持ちになるので、どうしたら桐で強度を保てるか苦心しました。
産地の異なる桐たんすの造りに困惑もしましたが、なんとか北欧家具に造詣の高いお客様のご希望に添えられるように最大限努力しました。
再生後、お披露目の瞬間に想像通りです!と言っていただけて安心しました。
お母さまへの想いが、生まれ変わった箪笥と共に生活の傍らで蘇った瞬間でした。
こちらも勉強になることがたくさんでした。ありがとうございました!
【寸法】
チェスト W:1175 H:1000 D:410
ベッドサイドチェスト W:450 H:550 D:350[㎜]
【塗装】
オイルステイン着色、オイルワックス仕上げ