展示品としてベンチソファを作りました。これも古くなった桐たんすの再生なのです。
もとは三つ重ねの和箪笥の上台で、引き違い戸があり、小引出しに違い棚がありました。それらを取り外し、三ツ割の引出しと、本体側板を再利用しました。もちろん桐たんすだけでは座るに堪えうる強度を保てないので、堅木(今回はタモ)をベンチの構造材として用いました。
強度確保のポイントは座面と桐たんすの結合方法です。後ろから見ると、かつては桐たんすだったというのが分かるように、無塗装でたんすの裏板が見えるようにしました。椅子部と桐たんすが合体した瞬間は、幼いころのロボット遊びを思い出し、わくわくしました。まだまだデザインに凝る余裕がなかったので四角い無骨な感じになりましたが、次回はもっと美しい形を目指したいと思います。
そして、クッションを妻(和裁士国家1級)が作り、妻が選んだ金具を取り付け完成です。桐たんすをベンチソファに改造したこともそうですが、独立して初めて妻との共同作製品ということが何よりも感慨深い作品になりました。
【寸法】W:1090 H:760 D:520(mm)
【塗装】オイルステイン着色、オイルワックス仕上げ