箪笥の引出しを郵便受けに改造

　桐箪笥の小引き出しを再利用してポストを作製しました。

　桐箪笥の引出しにはいくつか種類があります。間口いっぱいの大引出しや一列に３等分に分かれている（三ツ割）小引き出しなどです。

　この小引き出しの間口は箪笥にも依りますが、だいたい１尺弱（約30センチ前後）です。一方ポストに必要な大きさは、A4が入る角形２号と言う封筒の幅が約24センチで、おおよそそれが必要最大寸法と考えられます。なので既に箱型の小引き出しはポストに改造するのに最適でした。

　他に必要なのは前と上の蓋になる板です。お客様の希望は桐箪笥を再利用したのが分かるような、古材の雰囲気のあるポストという事で、綺麗すぎない程よく傷が入った側板を利用しました。

　箪笥の再生と違い、屋外での使用に耐え得るように塗装は耐水耐候性のあるカシューで高級感かつ重厚感ある仕上げにしました。アクセントに郵便マークをエイジングした金具で表現してみました。

　お客様にとっても自分にとっても想像を超えた仕上がりになり、満足していただけました。桐箪笥がポストになるなんて、桐箪笥の可能性はまだまだありそうです。貴重な機会をありがとうございました。

【寸法】
W：340　H：420　D：150
【塗装】
カシュー